みなさんは「まつ毛ダニ」の存在をご存知でしょうか。
まつ毛ダニは顔に発生するダニの1種で、「デモデックス」とも呼ばれています。
日頃からまつ毛エクステやアイメイクをしている女性にとって、まつ毛ダニは気になる存在とも言えるでしょう。
まつ毛ダニが繁殖すると、ときには目の周りに症状が出てしまうこともあるようです。
今回は、気になる「まつ毛ダニ」の特徴をはじめ、症状や予防策や簡単なチェック法をご紹介します。
正しいまつ毛ダニの知識を身に着けて、清潔な目元を保ちましょう。
大人の半数が持っている?まつ毛ダニとは
まつ毛ダニとは、名前のとおりまつ毛に発生するダニのことです。
ニキビダニの1つで、正式には「デモデックス」という名前で知られています。
一生の大半を人間のまつ毛の近くで過ごす、まつ毛ダニ。
「体の長さは0.1~0.5ミリ、幅は0.04ミリ程度」と言われていますので、実際に目に見えることは少ないでしょう。
「ダニ」と聞くと、なんだか汚い印象を持たれる方も多いかもしれませんね。
しかしこのまつ毛ダニは、幼児以外のほとんどの人に生息する寄生中として知られています。
具体的には、成人した大人では「半分以上」、60代を過ぎた高齢者であればおよそ「7割近く」の人に、まつ毛ダニが生息しているとも言われています。
このように多くの人に生息するまつ毛ダニですので、人間にとっては無害であることがほとんどです。
しかしながら、まつ毛ダニが「ニキビや湿疹の原因」になるという結果も報告されています。そしてまつ毛ダニの繁殖が進むことで、目の違和感やかゆみといったトラブルの原因になるケースもあるといわれています。
基本的には害のない「まつ毛ダニ」ですが、繁殖を予防するに越したことはないといえるでしょう。
参照:知って得する情報|特定非営利活動法人日本アトピー協会 成人の約半数に「まつ毛ダニ」 秋冬も注意 – ウェザーニュース
まつ毛ダニによって出る症状
顔に繁殖していても、無害であるケースがほとんどのまつ毛ダニ。
しかし、大量に繁殖することで以下のような症状が出ることがあります。
- ニキビや発疹
- 眼球のゴロゴロとした感覚
- 目のかゆみや充血
- 頻繁にまつ毛が抜ける
- まぶたのかゆみ
これらの症状から「強いかゆみ」が生じて、目を掻きむしってしまう場合も注意が必要です。
強くこすったり掻いたりすることで、目に負担がかかり別の病気の原因になるリスクがあるためです。
ほかにも、まつ毛ダニが繁殖すると「まつ毛の生え際にある皮脂腺」を詰まらせる場合があります。皮脂腺が詰まることで涙が蒸発しやすくなり、目が乾燥する原因になるともいわれています。
まつ毛ダニの原因として考えられること
まつ毛ダニは、人間の皮脂や化粧品が大好物です。
つまりまつ毛の周りを不衛生にしていると、まつ毛ダニが繁殖する原因となってしまいます。
具体的なまつ毛ダニの原因について、4つご紹介していきます。
1.アイメイクを落としきれていない
アイメイクのクレンジング不足で化粧品が目元に残ると、まつ毛ダニの餌となってしまいます。
たとえば「まつ毛の隙間を埋めるアイライン」や「ウォータープルーフの目元化粧品」などは、丁寧なクレンジングをしたのに残っていたという経験はありませんか?
このような何気ない「メイク残り」がまつ毛ダニのえさとなり、繁殖の原因につながるのです。
2.まつ毛エクステのケアが不足している
自宅での「まつ毛エクステのケア」が不足することも、まつ毛ダニの原因の1つです。
まつ毛エクステをつけていると、「エクステが外れないように」と気を遣い、クレンジングが軽くなってしまうケースがあります。
しかしまつ毛の衛生を保つためには、エクステをしていても入念にクレンジングをする必要があります。
マツエク専用のメイク落としを使って、正しい手順でメイクを落とすことが大切です。
また、伸びて外れそうになっているまつ毛エクステと自まつ毛の隙間が、「まつ毛ダニの繁殖場所」になってしまうことも。
定期的なまつ毛エクステのメンテナンスも、清潔を保持するための重要なポイントといえるでしょう。
3.つけまつ毛をする頻度が高い
まつ毛ダニの原因の1つに、「つけまつ毛」が挙げられます。
つけまつ毛を使用するときに、1つのつけまつ毛を繰り返し使う方も多いのではないでしょうか。
しかし、汚れがしっかり落ちていないつけまつ毛の使用を繰り返すと、まつ毛にも汚れが付着してしまいます。
また、「まつ毛のり」にも注意が必要です。クレンジングが不充分だと、つけまつ毛に使うのりが自まつ毛に残った状態になりがち。
このように、グルーやつけまつ毛自体が、ダニの原因に繋がっている場合もあるのです。
4.不衛生なメイク道具を使用している
アイメイクに使用するアイテムは多くありますが、メイク道具の衛生面もまつ毛ダニの繁殖に関係します。
たとえば、「マスカラが付いたままのビューラー」を使用してしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ほかにも、まつ毛ブラシやアイシャドウチップなどは、化粧品が付着しやすいアイテムといえるでしょう。
こまめに洗ったり買い替えたりすることで清潔に保つことも可能ですが、つい忘れてしまうことが多いものです。
こういったメイク道具が、まつ毛ダニの原因となってしまうケースもあります。
まつ毛ダニを予防・対策する方法5つ
まつ毛ダニを予防・対策する方法の基本は「まつ毛の清潔を保つこと」です。
しかし、「具体的にどんなことをしたら清潔を保てるのだろう」と疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。
ここからは、まつ毛ダニを予防する方法について詳しくお伝えしていきます。
1.正しい方法でメイクを落とす
アイメイクのクレンジングは、目元の清潔を保つための重要な作業です。
なかでも毎日メイクをされている方や、エクステを付けている方は、正しいクレンジングを意識してみると良いでしょう。
以下に、アイメイクのクレンジングのコツをご紹介します。
アイメイクは顔全体のクレンジングと分けて行うのがベターです。アイメイクを落とすときは、たっぷり目のクレンジング料を手に取り目の上に乗せて、すぐにこすらずしばらく放置することがポイント。クレンジング料が馴染んだら、手に力を入れずにそっとクルクルしてアイメイクを落とします。
まつ毛エクステをされている方は、まつ毛エクステに対応したクレンジング料を使用しましょう。つけまつ毛を使っている方も、専用のリムーバーなどを使用するのがおすすめです。
きちんとしたメイクを落としを継続することで、まつ毛ダニの繁殖予防につながります。
2.まつ毛エクステの本数を減らす
まつ毛エクステをたくさん装着している方は、本数を減らすことでまつ毛ダニの予防ができます。
まつ毛同士の密度が高まると、クレンジングが奥まで行き届かない原因になってしまいます。それ以外にも、毎日の洗顔でもまつ毛の汚れが落ちにくくなる事が考えられます。
エクステの本数を減らしてまつ毛の密集度を下げることで、まつ毛の清潔を維持しやすくなるでしょう。
3.まつ毛エクステを付ける位置を工夫する
まつ毛エクステを普段より根元から離した位置に装着する事も、まつ毛ダニ予防の手段の1つです。
自まつ毛の根元に余裕を持たせてあげることで、クレンジングの際に汚れが落としやすくなります。メイク残りを減らす効果が期待できるでしょう。
まつ毛エクステの位置を変えたいときには、普段より短めのエクステを選ぶことでバランスの良い仕上がりになるでしょう。アイリストに相談して、あらかじめデザインを決めておくと安心です。
4.ノーメイク・軽いメイクの日を設ける
毎日メイクをしている女性は、休日にライトメイク・ノーメイクの日を設けてみることもおすすめです。
仕事が休みの日など、週に1日でも「まつ毛のお休みの時間」を与えてあげると、まつ毛にかかる負担の軽減につながります。
ノーメイクデーであっても目元までしっかりと洗顔することで、さらに清潔感がアップするでしょう。
5.アイシャンプーを使って洗浄する
まつ毛ダニを予防する方法として「アイシャンプー」が広く知られています。
アイシャンプーは目元専用のシャンプーで、まつ毛に付着した脂分や小さなゴミなどを綺麗にできるアイテムです。市販の物もあるため、気軽に実践できる予防方法といえるでしょう。
アイシャンプーは、まつ毛エクステのついたまつ毛や目に優しい成分で作られている製品がほとんどです。洗顔料で目元を洗うよりも、安心して念入りにまつ毛を洗浄できますね。
まつ毛ダニの原因となる脂分やメイク残りも、アイシャンプーを使用することで効率的にオフできます。加えて、まつ毛エクステの持ちを良くするための「美容液」の浸透率が上がるといった効果も期待できます。
アイシャンプーを導入しているサロンもあるので、実際にお店で聞いてみるのも良いでしょう。
まつ毛ダニが居る?簡単なチェックの方法
自力で見つけることが難しいまつ毛ダニ。
「大量に繁殖していたらどうしよう?」と気になる方も多いかもしれませんね。
そこで、下記の項目をチェックしてみることで、1つの目安にできるのではないでしょうか。
- 日頃から濃いメイクやたくさんのマツエクをしている
- 目がゴロゴロしたり、痛みを感じたりすることが多い
- まつ毛が頻繁に抜ける
- 普段使用しているメイク道具が、古いものである
- まつ毛の内側や粘膜付近にメイクを施すことが多い
- クレンジングせずに寝てしまう日が多い
- 目の乾燥が気になる
大量に繁殖してしまったまつ毛ダニは、駆除するための治療に長い時間を要することもあるようです。
まつ毛ダニが不安な方や、目に違和感がある等の場合には、できる限り早めに受診すると安心できるでしょう。まつ毛ダニは、眼科や皮膚でも診てもらうことができます。
清潔を意識してまつ毛ダニを予防しましょう
アイメイクをする女性にとって気になる存在ともいえる、「まつ毛ダニ」についてご紹介しました。
まつ毛ダニは多くの大人に生息するダニで、生息していても無症状であることがほとんどです。
しかしまつ毛ダニが大量に繁殖することで、目に関連した諸症状につながるケースもあることがわかりました。
ご紹介した予防法や対策を参考に、目元の清潔を保って「まつ毛ダニ」を予防しましょう。