まつげエクステとは
まつ毛エクステとは、地まつ毛1本に、1本~複数本の人工毛を専用のグルー(接着剤)を用いて付けていく技術のこと、または付けていく人工毛のことを、まつ毛エクステ(略してマツエク)といいます。
朝の忙しい時間に付けまつ毛を付けて、メイクする時間は結構時間と手間がかかるものです。まつ毛エクステを装着しておくことでメイク時間短縮になるので、目元をパッチリみせたいという若い方だけでなく、子育てやお仕事で忙しい女性、また、大人女性には”付けてます”感がない、極ナチュラルな仕上がりが人気です。
近年では、男性にも密かなマツエクブームが到来しています。女性とは目的が少し違い、マツエクの目力UPで、お客様への第一印象もUPさせたい営業マンの方などは、身だしなみとしてマツエクをされるようです。
まつげエクステの種類
まつ毛エクステは、大きく分けて2種類に分かれます。
1.シングルラッシュ(シングルエクステ)
2.ボリュームラッシュ(ボリュームエクステ)
(右目:シングルラッシュ 左目:ボリュームラッシュ)
まつ毛エクステで使われる毛はいずれも、PBTというポリエステル繊維でできた人工毛です。「毛質」「太さ」「長さ」「カール(毛先の上がり具合)」などが選択可能で、組み合わせてオリジナルのデザインを作ることが出来ます。
エクステの断面は基本的には円形で、付けたときに自然に地まつ毛なじむように毛先に向かって細くなっています。
1.シングルラッシュ(シングルエクステ)とは
地まつ毛1本に対して、1本の人工毛を付けていく方法が、シングルラッシュ(シングルエクステ)です。マスカラを塗ったような見た目の仕上がりになり、万人向けです。
毛質
マツエク用人工毛の仕上げ方によって、一般的にはセーブル・ミンク・シルクの3つに分かれます。
セーブル
しなやかで軽いので付け心地も良く、地まつ毛になじみやすくナチュラルな印象に仕上がります。人工毛が地まつ毛となじみやすいように、表面の仕上げも自然に見えるつや感に見えるようこだわっているものが多く、3つの中では一番高級品(高価)になります。
シルク
はりがあり、1本1本がしっかりとした、見た目もツヤがあるものになります。初めてマツエクをされる方は、装着後に違和感があるかと思いますが、3つの中で一番安価です。
ミンク
セーブルとシルクの中間の位置付けになります。セーブルほど柔らかく無いですが、セーブルに比べ安価で一番人気です。
マツエクサロンを探していると値段の差がありメニューにも戸惑うと思います。毛質で施術金額に違いが出ていることも多いので、自分が何を重視したいのかで選択されるとよいでしょう。
太さ
1本の人工毛の太さは、細いもので0.1mm~太いものは0.25mm程度です。地まつげよりも太い~かなり太いです。一番細いものにするか、一番太いものにするかで、見た目の状態が変わったり、メリット・デメリットがありますので一覧表にしています。
太さ・特徴 | メリット | デメリット |
0.1mm 太い地まつ毛くらいの細さ ナチュラル志向の方向け | 軽いのでまつ毛の負担が少なく、取れにくい。また、沢山付けても違和感が少ない。 | 沢山本数を付けないと、アイライン効果が出にくい。 |
0.25mm マスカラ3度塗りくらいのかなりの存在感 普段しっかりメイクをされる方向け | 少ない本数でボリュームを出すことが可能。 | 重く、まつげの負担になり取れやすくなる。少なくなって来たときに、違和感がでる。 |
オススメは、0.1mmや0.12mm、0.15mmくらいまでの太さです。まつげに負担が少なく、地まつげに馴染みやすい=不自然にになりくいです。
長さ
1本の長さは、6mm~15mm程度です。こちらも太さ同様、長さで見た目が変わったり、モチが変わってきますので一覧表にしています。
長さ | 見た目 | モチ |
6・7mm | 下まつげ用、または上目頭など 短いまつげに対して使用する | 良い |
8~10mm | 地まつげと同じくらいの長さになり、自然な仕上がり | ↑ |
11~13mm | ロングタイプのマスカラを使ったような仕上がり | ↓ |
14・15mm | 超目力UP。周りから見ると、違和感を感じやすい | 悪い |
上まつげのオススメは8mm~12mm程度の長さです。長すぎるものは太すぎるものと同様、まつげへの負担になりやすく、不自然な印象を与えてしまう可能性もあります。
ただ、長さの設定については、地まつげを基準にすることも多く、+2~3mm以内で付けるとメイクしたような状態になり自然に美しく見えます。
カール
地まつげはストレート毛の方が多いです。下がった状態ですと、目に陰ができてしまい暗い印象を与えてしまうので、普段ビューラーなどで上に上げる方も多いと思います。まつげエクステは元から数種類のカールが付いています。
代表的なカールについて
Jカール | Cカール | Dカール |
地まつげをゆるっと上に上げた感じ。カールはゆるい。自然に見せたい方や、上向きのまつげの方に。 | ビューラーをしっかりあてたような感じ。カールは強め。目元を元気に見せたい方に。 | まつげパーマをかけたクルッとした感じ。カールは強い。とにかくパッチリさせたい方や、下向きのまつげの方に。 |
メーカーによって、他にも様々なカールが存在します。
オススメは地まつげとの接着面がしっかり取れるJカールや、Cカールです。
その他
カラーエクステや、毛先だけ二股・三股に分かれたものなどもあります。
近年では、フラットラッシュという、エクステを2本横並びでくっつけたような扁平形状のものもあり、正面からの見た目が太く見えてるので少ない数でボリューム感が出ることや、軽く・柔らかい付け心地で人気があります。
フラットラッシュは適正に付ければ地まつ毛の接着面が大きく取れ、モチが良いともいわれています。ただ、特殊な形状になっている為、施術の技術不足や付けていく地まつげに癖があったりすると逆に取れやすくなることもあります。
見た目ではシングルラッシュの二倍くらいの太さでボリューム感がありますが、地まつげ1本に対し1本ずつ付けていくシングルラッシュです。
このように、まつ毛エクステの製造メーカーによって、様々な種類が販売されています。
シングルラッシュは地まつ毛よりも太いものを付けていくので、より長いもの・より太いもの・カールの強いものを付けると、取れやすい傾向があります。
まつ毛の生え変わりは3~5か月というかなり早いスピードで行われており、気づきにくいですが毎日5本くらいは抜けています。
まつ毛の生え変わりの周期で、地まつ毛と共にマツエクが取れていく(抜けていく)ので、2~3週間経過するとまばらに隙間が空いてきます。
シングルラッシュオススメの装着本数ですが細めのものでは140本程度。普段のメイクでアイライナーをひく方は、片目70本程度付けておくとライナー効果が出やすいのと、生え変わりの周期を考えても1か月くらいはモチやすい本数です。
2.ボリュームラッシュとは
地まつ毛1本に対して、シングルラッシュよりも細い人工毛を束状にして付けていくものが、ボリュームラッシュです。
地まつ毛以上の本数を付けることが出来るので、見た目のボリュームがしっかり出やすいものになります。
【太さ】 | 【長さ】 | 【カール】 |
0.05~0.07㎜程度 | 7~15㎜程度 | Jカール、Cカール |
シングルラッシュ同様、カラータイプも有ります。
ボリュームラッシュの主流は、3D(スリー ディー)といわれるものが一般的です。
3Dとは、1本の地まつ毛に元はバラバラの3本の極細ラッシュを束にして付けたことを言います。1本に3本も付けると重そうなイメージがあるかもしれませんが、3本付けても太めのシングルラッシュの半分くらいの重さになるので地まつ毛に負担の少ない分、モチもシングルラッシュに比べて良くなります。
地まつ毛に似た太さなので、マスカラ風というより、地まつ毛が増えたかのようなナチュラル演出もしやすいのも、ボリュームラッシュの特徴といえます。
施術金額はシングルラッシュと比べ、商材の値段や施術者の技量も必要ですので高価になります。
ボリュームラッシュのオススメの装着本数は、120束程度。3Dでの装着では、片目は60束×3本=180本。まつげの根元がしっかり埋まりアイライナー効果が出ます。
類似品で、人工毛の根元が元からくっついていて、簡単にポンっと付けられるもの(セルフエクステ用に多い)もありますが、プロはそういったものは使用しません。
まとめ
このようにまつげエクステにも種類がありますので、目的に合ったものを選択すると良いでしょう。
シングルラッシュは安価でお手頃なので、お財布に優しく長く続けていきやすいエクステで、マスカラを付けたような見た目でどんな方にも似合います。
一方、ボリュームラッシュは高価ですが、地まつ毛にも負担が少なくてシングルラッシュに比べて柔らかいので、初めてまつ毛エクステを付ける方にも、装着の違和感が感じにくいのでおススメです。
長さやカールの選択で、目の見え方をデザインすることもできますし、シングルラッシュとボリュームラッシュを混ぜて装着することも可能です。
男性用には、長さと太さは地まつげと同じくらいを目安として、カールはJカールやそれ以下のIカールなどが適しています。
エクステの選択に悩んだら、カウンセリングをしっかり行ってくれるサロンで相談しましょう。